2024.05.30

大川みゆき.堀順子.版画.陶芸展 6/13-6/18

ステージにて


光彩の海原 An Ocean of Luster vol.3 と題しまして、八ヶ岳倶楽部でも三回目の展示が始まりました。

いのちを描き出す腐食銅版画と陶芸。
金属と平面表現、土と立体表現。
大きく違う分野でありながら、お二人の展示には心地良い一体感があります。

女性的で優美な佇まいの中に息衝く力強さ。
夏に向けて勢いを増す森の空気にぴったりの展示となっています。
 


大川さんは摺りの際に生まれるインクのくすみもまた作品の一つとして取り入れられています。
濃い鮮やかなラインから、掠れてわずかに褪せたうすらぎ。
仕上がりまで数カ月を要する銅版画では腐食が生む線の強弱が
植物が花開き、枯れていく、命の移り変わりのテーマにもしっくりと噛み合って、
モチーフから生まれたインスピレーションが言葉と寄り添い、呼吸を感じる画面を生み出します。

今回の展示では銅版画の他に、鉛筆と水彩による優しいタッチの作品もお目見え。
コチラも緻密に、細部の描線にまで拘って作品が仕上げられています。
 


堀順子さん(旧作家名:山本順子さん)の陶器は、表面に様々な顔料、化粧土を何重にも重ねて作られています。
沢山の工程を重ねることで生まれる深い色合い、積み重ねられたテクスチャーの面白さで飽きさせません。
蒸発寸前まで焼いた銀が粒となって輝きます。

堀さんの作品には、揺蕩うような釉薬の揺らぎがCoral SeaやSunshine Seaなど、海と波のイメージに反映されています。
それだけでもしっとりとした存在感のある大きな花壺から小さな豆皿、土を掘り出す際に一緒に地面から掘り出された天然水晶のアクセサリーなど、魅力的な作品が揃っています。
 

自然、時間、音、影、空間。枯れて花開く、誰かの息遣い。
ひとことに命といってもその表現は様々。
腐食銅版画による紙面に見える時間経過や、土と火が生み出した陶器のテクスチャから、
私たちも何気なく触れている日常を、一歩踏み込んで切り取ったような静かな熱を感じます。


開催期間:2024年6月13日(木)~6月18日(火)
10:00~17:30 最終日16:30まで
お問い合わせはステージまで TEL:0551-38-3395